「シート保護」されたエクセルでどうしても保護を解除しなければいけないのに、保護をかけた担当者がすでに退職していたり、メモを紛失してしまっていたりしてパスワードが分からない事があります。
そのような場合はあきらめるしかないのでしょうか。
いいえ、これからご説明する手順でシート保護は強制解除することができます。
今回はシート保護の強制解除方法をご紹介いたします。
シート保護の詳しい内容については【初心者でも簡単】シート保護の機能の使い方 Excel(エクセル)の記事を参照してみてください。
シート保護されているかどうかを確認する
一言にシート保護といっても「セルは選択できるが値の入力ができない」パターンや、「セルの選択自体ができない」パターンなどシート保護にもいくつかのパターンがあります。
何か操作をしようとした時に下図のようなエラーメッセージが出ます。
エラーメッセージを見ると「シート保護を解除してください」という文言が確認できます。
この状態がシート保護されている状態です。
シート保護されたエクセルブックの拡張子を確認する
シート保護されているブックを見てみると「.xlsx」や「.xlsm」「.xls」などの拡張子がついているのが確認できると思います。
拡張子が表示されていない場合はファイルの拡張子を表示させる方法【Windows11】を参照して、拡張子を表示させてから次のステップに進んでください。
この拡張子を変更して後で元に戻す操作が必要ですので、分からなくならないように覚えておくか、どこかにメモしておいてください。
シート保護されたエクセルブックの拡張子を「.zip」に変更する
次にこの拡張子を「.zip」に変更します。
すると下図のようなメッセージが出てきますので「はい」をクリックします。
するとアイコンが下図のように変わりますので、「ダブルクリック」して開きます。
シートのデータを探す
開いたフォルダの中の「xl」フォルダを開きます。
次に「xl」フォルダの中の「worksheets」フォルダを開きます。
するとすべてのシートがアイコンになって表示されていますので、該当のシートをドラッグするなどしてコピーします。今回の例では「sheet1」シートに保護がかかっていますので、「sheet1.xml」をコピーします。
コピー先の場所は上図ではデスクトップにコピーしていますが、自分が把握できればどこでも構いません。
次にコピーしてきたファイルを「右クリック」して表示されたメニューの「メモ帳で編集」をクリックします。
もしこの「メモ帳で編集」が表示されない場合は「プログラムから開く」から「メモ帳」を選択することでも同様の結果が得られます。
それも表示されていない場合は、先にメモ帳を開いておいてメモ帳の画面にこのファイルをドラッグすることでも開くことができます。
するとこのようなメモ帳が開きます。
この中から「sheetProtection」という文字から始まる部分を探します。
「Ctrl」ボタンと「F」ボタンを同時押しをすると検索をすることができます。
表示された検索窓に「sheetProtection」を入力すると簡単に探すことができます。
「<sheetProtection」から始まって「/>」で終わる部分を選択します。
選択した部分を「Delete」キーで削除します。
「sheetProtection」タグを削除出来たら保存してメモ帳を閉じます。
保存した「xml」ファイルを元あったフォルダにドラッグするなどして「コピー」します。
ファイルをドラッグしてくると下図のようなメッセージが表示されますので、「コピーして置き換える」をクリックしてください。
ファイルの置き換えができましたら、zipファイルのフォルダを閉じてください。
「.zip」ファイルの拡張子を元の拡張子に戻す
ファイルの置き換えが完了しましたら、拡張子を元に戻します。
「.xlsx」や「.xlsm」など
この時、必ず最初に確認した拡張子に戻すようにしてください。これが違っているとエクセルを正しく開くことができません。
シート保護が解除されていることを確認する
拡張子が変更できましたら、エクセルファイルを開いてみましょう。
シートへの入力など、先ほどエラーメッセージが表示された操作をしても同じメッセージが表示されなければシート保護解除は完了です。
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